2009年 第32週 (8月3日〜8月9日) 2009年8月12日現在

 2009年第32週のインフルエンザの全国レベルでの定点当たり報告数は、これまでの季節性インフルエンザの全国的な流行の指標(1.00)に相当する0.99(報告数4,630)であり、定点医療機関からの報告数をもとに、定点以外を含む全国の医療機関を1週間に受診した患者数を推計すると約6万人となった。都道府県別では沖縄県(20.36)、奈良県(1.85)、大阪府(1.80)、東京都(1.68)、長崎県(1.50)、長野県(1.44)、三重県(0.99)、茨城県(0.91)、兵庫県(0.91)の順となっており、特に沖縄県ではインフルエンザの流行が本格化しつつある。
 警報レベルを超えている保健所地域は1箇所(沖縄県)、注意報レベルのみを超えている保健所地域は4箇所(沖縄県2、長野県1、大阪府1)となった。また、34都道府県の139保健所地域で定点あたり報告数が1.00を超えており、インフルエンザの流行地域およびそのレベルは共に増大している。

 日本で新型インフルエンザウイルスAH1pdmが検出された2009年第19週以降32週までに、AH1(Aソ連)型48件、AH3(A香港)型746件、B型100件、新型A/H1N1pdm3,355件のインフルエンザウイルスの検出が報告されており、新型A/H1N1pdmは全体の約79.0%を占めている。AH1pdmの大半は、新型インフルエンザの鑑別診断のため、地方衛生研究所でRT-PCR検査が実施されてきた結果であり、従来の季節性インフルエンザと新型インフルエンザの患者発生の割合を正確に示しているものではないが、特に患者報告数が増加し始めた第28週以降では、発生患者の殆どが新型インフルエンザに罹患しているものと推定される。



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